2026.04.15
活用ノウハウ
スタッフの反対でシステム導入が進まない…クリニックでDXを進めるための進め方とは?

新しい予約システムや問診システムを導入したいと考えているものの、スタッフから反対意見が出てなかなか進まないというご相談をいただきました。クリニックでは日々の診療が忙しく、これまで慣れてきた運用を変えることに不安を感じるスタッフがいるのは珍しいことではありません。一方で、業務効率化や患者対応の質を高めていくためには、システムの活用は避けて通れないテーマでもあります。では、新しいシステムを導入する際、スタッフの理解を得ながら進めるにはどのような工夫が必要なのでしょうか。今回は、医療機関のシステム導入支援を行ってきた立場から、導入時に起こりやすい抵抗への向き合い方と、スムーズに導入を進めるための具体的な進め方について整理してお話しします。(患者動線DXコンサルタント:福田慧)
システム導入でスタッフが反対する理由
── 新しいシステムを導入しようとすると、スタッフから反対意見が出ることがあります。どう対応すればよいのでしょうか?
福田:
多くのクリニックで、新しいシステムの導入時には一定数の反対意見が出るものです。これは珍しいことではありません。
大きな理由の一つは、「今の運用に慣れている」という点です。たとえ非効率であっても、長く続けている方法には安心感があり、「大変だけど今のやり方で回っているから大丈夫」と感じてしまうことが多いのです。
そのため、新しいシステムを導入する際には、「どれだけ楽になるのか」「どれだけ効率が上がるのか」を感覚的に説明するだけではなく、できるだけ数値で示すことが重要です。
例えば、
・電話対応の時間がどれくらい減るのか
・受付業務がどれくらい短縮されるのか
といったように、具体的な数字で示すことで、スタッフにも理解しやすくなります。
また、院長だけがメリットを理解している状態ではなく、スタッフにも分かる言葉に噛み砕いて説明することが大切です。「このシステムを入れると、日々の業務がどのように楽になるのか」を共有することが、導入への第一歩になります。
デモアカウントを使って「触ってもらう」
── スタッフがシステムのメリットを実感するには、どのような方法が有効なのでしょうか?
福田:
システム導入の際によく言われるのが、「触ってみないと分からない」という声です。実際、使ったことのないシステムを突然使うように言われても、不安を感じるのは自然なことです。
そのため、導入前の段階でデモアカウントを発行し、スタッフ自身に実際に触ってもらうことが非常に重要です。自分で操作してみることで、「思ったより簡単だった」「この作業はむしろ楽になる」と感じてもらえることが多く、導入に対する心理的なハードルが下がります。営業担当が持っているデモアカウントを触らせてもらう形でもよいですし、クリニック専用のデモ環境を用意して、納得いくまで操作してもらう形でもよいでしょう。
実際に触ってもらうことで、「導入すると大変そう」というイメージを、「これならできそう」という感覚に変えることができます。
システムは一度に変えず、段階的に導入する
── システム導入は一気に進めるべきなのでしょうか?
福田:
すべてを一度にDX化する必要はありません。むしろ、段階的に導入するほうが現場の負担は小さくなります。
例えば予約システムであれば、最初からWEB予約まで一気に始めるのではなく、まずは院内予約の管理だけをシステム化する方法があります。これまでExcelや紙の台帳で管理していた次回予約を、システムの予約枠に入力する形に変えるだけでも、スタッフは操作に慣れることができます。
その後、操作や患者への案内方法に慣れてきたタイミングで、院内の表示システムを動かしたり、患者向けのWEB予約を開始したりと、段階的に広げていくのがよいでしょう。
最終的にはWEB予約を開始し、「予約優先制」といった運用を実現することも可能になりますが、その前にスタッフがシステムに慣れている状態を作ることが大切です。
まとめ
(1)システム導入の抵抗は「今の運用への慣れ」が原因になることが多く、効率化の効果を数値で示すことが重要
(2)デモアカウントを使ってスタッフ自身に操作してもらうことで、導入への心理的ハードルを下げられる
(3)システムは一気に導入するのではなく、院内予約などから段階的に始めることで現場の負担を減らせる
本記事を解説した専門家

患者動線コンサルタント
株式会社レイヤード
福田 彗
ふくだ けい
得意な診療科目:耳鼻咽喉科、眼科、整形外科、内科
約7年間、医療予約システムメーカーにおいて、首都圏を中心に延べ300施設への導入を支援。
予約システムの提供にとどまらず、より包括的に医療DXを推進したいとの思いから、レイヤードへジョイン。予約システム、サイネージ放映を中心に現状の運用を細部まで把握し地域特性や患者層を踏まえ、ミニマムからマキシマムまで幅広い提案が強み。
レイヤードの患者動線DX無料相談会
レイヤードでは、院内/院外の患者動線設計・改善に関する無料の相談会を随時開催しています。
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また、クリニック経営者/スタッフ、開業予定医師のみ対象とさせていただきます。
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