2023.11.07
ユーザの声
レイヤード製品を組み合わせて患者動線をDX化
課題に合わせて段階的にシステムを導入し、各システムを連携して利用効果を改善
本橋耳鼻咽喉科医院 院長の西脇宜子先生はシステム活用に積極的で、院内のDXを精力的に推進されています。
当院では、かねてより弊社動画サービス「メディキャスター」を院内サイネージとして利用いただいており、そのつながりで2019年にWEB問診「シムビュー」を導入していただきました。
西脇先生は弊社主催のウェビナーや相談会に何度もご参加いただき、DXの重要性を改めて感じられ、電話自動応答システムなども導入していただきました。
今回はそれぞれの製品の活用についてはもちろん、レイヤード製品で受診導線を一気通貫にすることのメリットについてもお話を伺いました。
新しい取り組みを始めるために業務効率化の必要性を実感
もともとクリニックにはどのような課題がありシステム導入を進められたのでしょうか?
当院は、先代の父から継承しておりますので、ありがたいことに2代、3代と利用してくれる患者さんもおり患者数は多くいらっしゃいました。
ただ、今後も長く地域の患者さんの健康を支えるためにも、当院を知らない新規の患者さんにも選んでもらえるようしていきたいと考えていました。
そこで、当時自作していたホームページをリニューアルすることを考えたのですが、そもそも現状で患者数が多く私もスタッフも忙しい状況の中では、何か新しいことを始める余裕はありませんでした。
そのため、まずは業務負担を軽減する必要があると考え、業務効率化のシステム活用を検討するようになりました。
WEB問診Symviewの導入を皮切りにシステム活用による業務効率化を推進
2019年というかなり早い段階でSymviewを導入いただきました。
2019年当時は、スタッフの業務効率化と、医師である私の診療効率の向上という2つの課題があり、WEB問診を導入しました。
まず、スタッフの業務効率化については、WEB問診導入以前は紙の問診票を受付スタッフが電子カルテに記入する運用でした。
紙の問診票では多くの情報を聞き取れないため、待合室でスタッフが予備問診で詳しい症状を聞き取る必要もありありました。
来院患者さんが増えるほど、予備問診から電子カルテへの記入作業は焦りを生みやすく、入力のミスにもつながっていました。
次に、私の診療効率についてです。スタッフが予備問診をする際に、他の患者さんがいる待合室では自分の症状を詳しく話すことに抵抗のある患者さんもいらっしゃいます。
そのため、予備問診では話していないことを診察室でたくさん話すケースがあり、そうすると診療時間が長くなり結果として全体の待ち時間が長くなってしまうという問題もありました。
Symviewを導入してスタッフの業務効率化・診察効率の向上という2つの課題は解決できましたか?
両方とも課題解決につながりとても助かりました。
まず、スタッフの業務効率について、シムビューは耳鼻科の診療で必要な情報をしっかりと聞き取れるため、スタッフの予備問診は必要なくなりました。
また、電子カルテと連携することで入力作業も不要になり、問診入力を省略できたことで、スタッフの業務にだいぶ余裕が生まれるようになりました。
また、私の診療効率についても、患者さんの訴えを事前にしっかりと聞き取れるので、診察室で問診にかける時間を減らすことができました。
人前で症状を言いにくいと感じる患者さんも自宅など落ち着いた環境で問診に回答できるので、症状をしっかりと記入してくれるようになったことも大きいと思います。
コロナ禍で再び業務負荷が増大。予約システム・WEB問診・電話自動応答システムの連携活用でDXを加速。
コロナ禍に電話自動応答システムIverを導入していただきました。
シムビューを導入したことで、院内の業務効率化は進んでいましたが、その後の新型コロナの流行により状況は一変しました。
感染対策はもちろん、当院では発熱外来の対応を行っていたため、受診方法について電話での問合わせが増えたことで、スタッフの業務負担が増大してしまったんです。
コロナ禍では、このように流行状況や社会の動きに合わせて、医療機関も即座に対応しなければならなかったため、対応に迷うことも多くありました。
そのため、レイヤードが定期的に開催しているウェビナーにはよく参加し、参考にしていたのですが、その中でレイヤードの電話自動応答システムを知り、当院の業務負担を軽減できると考え導入を決めました。
導入後、業務負担は軽減できましたか。
もともと、発熱外来の問合わせでは、ほとんどの患者さんに対してスタッフが同じ回答を繰り返すということをしていましたので、アイバーのように自動音声で対応する方法は非常に効果的でした。
電話が多い時期には、常に通話中の状態で電話が繋がりにくいといったクレームもあり、スタッフの心理的負担も大きかったと思います。
アイバーでは、複数の電話に同時に対応できるので、そういったクレームも減り、スタッフの気持ちも楽になったのではないかと思います。
また、利用中のWEB予約、WEB問診と電話自動応答システムを連携することを提案してくれたことで、感染対策の面でも効果を発揮してくれました。
アイバーは問い合わせ内容に合わせたSMS送信ができ、そのメッセージ内でWEB予約やWEB問診のURLを案内するようにしました。
電話で問合わせをくださる患者層はホームページを見ていないことが多く、WEB問診を利用せずに直接来院されることがほとんどでした。
そのような方にも、SMSで案内することで来院前にWEB問診を入力してもらえれば事前トリアージにも活用ができます。
電話からWEB問診に誘導する動線を作ったことで、WEB問診回答率が向上し、感染対策もしっかりと実施できるようになりました。
ホームページのリニューアルで動線を整備し、新規の患者様にも利用しやすい医院へ
院内の業務効率化が一定の効果を上げたところでホームページのリニューアルをされました。
シムビューやアイバーの導入で業務効率化が進みましたので、ようやく新規の患者さん向けの取り組みとしてホームページのリニューアルに踏み切りました。
レイヤードは単にきれいなホームページをつくるというだけでなく、患者さんの受診動線をしっかり整備してくれました。
WEB予約、WEB問診、LINE登録など患者さんが受診に必要なシステムとの接点を集約し、誰が見てもわかりやすい設計にしてもらいました。
予約や問診までのわかりやすさは高齢者からも好評で、年齢に関係なく患者さんが必要な情報にアクセスしやすいホームページにしていただけました。
結果として予約、問診ともに以前よりも利用率が上がっています。
また、ホームページからの予約がわかりやすくなったことで、受診意欲のある患者さんの取りこぼしを防げるようになったと感じています。
今後は、非常勤の医師の専門領域の紹介など、さらに内容を充実させていき、より集患にも力を入れていきたいと考えています。
院内のDXは待ち時間等の削減につながり、患者にとってもメリットがある
精力的にDXを推進されてきましたが、患者さんはシステムの利用に慣れてくれましたか?
システム導入は、まず医療者側の業務効率化を目的に考えてのことでしたが、院内の動線をDX化した結果、患者さんのメリットも大きいことを実感しました。
WEB問診は一見患者に入力の負荷をかけるように見えますが、クリニック側の業務が効率化されることで、受付・診察の対応スピードが上がる分、待ち時間削減につながります。
また、WEB問診の方が症状や相談内容を詳細に入力できるので、口頭では言いにくいことが伝えやすくなるので、安心感にもつながっていると思います。
電話自動応答システムも同様で、電話が繋がらないというストレス緩和につながっているかと思いますので、両システムはすでに当院の患者さんには受け入れられ、馴染んでいると思います。
ホームページや電話自動応答システムで受診動線をわかりやすく作れたことも、患者さんが受診時に迷うことが少なくなり利便性が高くなったポイントですね。
レイヤード各製品を連携する強みを活かし、PDCAを回せる仕組み構築へ
レイヤードからWehub、Iver、Symview、Medicastarと4製品を導入いただきました。
当院の課題に合わせて各製品を順次導入してきましたが、それぞれを組み合わせることで受診導線をカバーすることができました。
レイヤードの皆さんには当院の状況をより深く知ってもらっている安心感があり、ちょっとしたことも相談しやすいですし、定期的にメールやセミナーで活用事例等の提案があることも助かっています。
特にレイヤードは、コロナや季節的な疾患による情勢の変化や市況環境に合わせて、医療現場の課題に柔軟に対応してくれるので、当院も環境の変化に即応できていると感じます。
また、当院は予約は他社のシステムを利用しているのですが、他社システムとの連携も丁寧に対応してくれました。
私1人では複数のシステムをすべて使いこなしたり、どのように組み合わせるべきかを判断することは難しかったので、悩んだ時にサポートチームに相談できる環境にはとても助かっています。
今後は、レイヤードの製品をどのように活用していきたいですか?
先ほども話した通り、これまでも情勢の変化や、課題に合わせて運用方法を見直すことで上手く対応してきたと思っています。
その中で、システム活用で大切なのは定期的に運用を見直すことだと感じています。
最近では、WEB問診の見直しでコロナ後遺症に悩む患者さんを判別できる仕組みを構築しました。
対象となった方の中で慢性上咽頭炎が関連していそうな場合は、診察時にEAT(Bスポット治療)のご案内をしています。
これにより、効率的にEAT(Bスポット治療)のご案内ができるようになりました。
このように、利用を始めてからも運用方法を変更できるのがクラウドシステムのメリットだと思います。
運用していく中でデータも蓄積されていますので、それぞれの患者動線ごとの来院のきっかけや、電話問い合わせの内容などを分析しながら、より当院にフィットするように見直しを続けていきたいと思います。
これまでも少しずつ業務改革を進めてきました。これからもスタッフにも患者さんにもどちらにとっても利便性が高くなるように、院内の環境をつくっていきたいと思います。
編集後記
西脇先生には長らくレイヤードのサービスをご利用いただいておりますが、新たなサービスを導入する際には必ず利用中のシステムとの連携や併用方法についてご検討いただいており、各システムを組み合わせることでより便利に利用できるよう検討されています。
また、弊社で定期的に開催しているウェビナーや相談会にもよくご参加いただき、情報収集にも積極的です。そこで知った他院の好事例などをスタッフ様と協議を重ねられ、自院にフィットするように活用されており、私たちとしてもとても嬉しく感じています。
今後も、上手にサービスをご活用いただき、好事例として発信させていただければと思います。
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