2021.04.15

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新型コロナ感染対策のためSymview Covid19無償版の利用でWEB問診の効果を実感
 有償版の切替でさらに幅広い活用へ

東京都調布市

飛田給プライマリクリニック


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飛田給プライマリクリニックは、「内科も診られる外科クリニック」をコンセプトに、けが・火傷・傷跡から小手術、美容診療などの外科治療から、風邪等急性疾患、生活習慣病など総合内科、在宅訪問診療まで幅広く診療しています。

この度、2020年4月より新型コロナ感染対策にWEB問診を活用していただくためにスタートしたSymview Covid19プロジェクトにお申込み頂き、無償版をご利用いただいた後に、通常のプラン(有償版)に切り替えていただきました。そこで今回は、お申込みの経緯や無償版から有償版に切り替えてみた感想などについて、院長の菱山先生にお話しを伺ってきました。

「内科も外科も診れるクリニック」をコンセプトに、地域医療を支える

形成外科を中心に標榜されており、クリニックでは珍しい診療内容ですよね。

当院は「内科も外科も診れるクリニック」というのをコンセプトに、内科や小児科の一般診療をはじめ、在宅医からの相談や往診、ケガの処置なども行っています。

私自身、形成外科10年、内科10年、計20年の臨床経験の中で、地域の外科診療のプライマリケアの需要を感じていました。

例えば、日中にちょっとしたケガをした場合、どのクリニックにかかったらいいかわからなかったり、在宅医療の現場で内科の先生が一人で全ての診療を行っている場合、外科的な領域だと相談する先に困ったりすることがあります。また、外科治療の中でも血糖コントロールや栄養状態の管理など内科的アプローチも重要です。そういうときにまず始めに相談できて、1番頼りになるクリニックでありたいと思い、このクリニックを開業しました。

今では地域での認知度も上がり、一般診療に加えて、在宅医療の現場から訪問診療で褥瘡やその他壊死部の処置をお願いされたり、保育園でケガした子の診察・処置もしています。

事前に患者さんの情報がとれることは効率化だけでなく感染対策にも有用

新型コロナの感染が拡大した2020年4月より、少しでも医療のお役に立ちたいという思いで、Symviewの一部機能を無償で医療機関にご利用いただくプロジェクトを開始しました。先生には、その無償利用をお申込みいただきました。どうして利用されてみようと思ったんですか?

当院は診療内容の幅が広い上、医師は自分ひとりということもあり、手いっぱいなのが事実です。さらに、新型コロナウイルス感染拡大以降は、お昼の時間を使って、1日1時間の発熱外来も行っています。医師ひとりで対応していくためには、診療の効率化が必要だと思いました。

そこで、はじめは問診から診断が推論できたら助かるかもしれないと思いSymviewに興味を持ちました。そのときはすぐに導入はしませんでしたが、コロナウイルス感染症支援で無料版がリリースされ、診断推論がなくても事前に患者さんの情報をとれるとこと自体が有用だと思うようになりました。そこで、まずは無料ならお試しでやってみようという感じで申込みをしました。

日々の診療の中で、どのように無償版のWEB問診を活用されていましたか?

まずは、スタートアップガイドを見ながら、自分で設定しました。また、問診入力用QRコードの印刷方法も記載してあったので、QRコードを印刷し窓口に貼って直接来院の患者さんに入力をお願いしていました。

当院では予約システムを導入していないので、ホームページにWEB問診へのリンク(URL)を掲載し、電話予約の際にホームページから問診を入力して来院するよう案内していました。問診は、内科、整形外科、皮膚科、再診、コロナウイルス問診票を使用しており、患者さんの来院目的に合わせて、必要な問診を選んで回答してもらうという流れです。

また、当院はクラウド型のカルテを使用しているので、無償版の時から電子カルテの端末で問診一覧を閲覧し、受付スタッフが問診内容をカルテにコピペをして活用してくれていました。

感染対策には役立ちましたか?

当院では、発熱患者は事前に電話連絡してもらい、時間を分けて診察しています。来院したら、基本的には車で待機してもらい、医療スタッフが車まで行って患者の診察・検査を行っています。

事前に問診を確認し、どのくらい感染の可能性があるか考え、実際に患者さんに会ってみて、問診の内容と大きく違いがないか、実際の症状がどうかを診察するという流れですね。コロナは必ず出る症状決まってるわけでもないので、生活歴や接触歴、その他自覚症状など問診の情報がとても大切です。Symviewはそういう点も事前に聞き取りをしてくれるので、とても有効であると実感しています。

事前に問診内容がコピペできるのでカルテ作成もスムーズになった

WEB問診を活用されてみて、スタッフや患者さんからの反応はいかがでしたか。

事前に患者の情報がとれるので医師としても診察の効率がいいし、問診内容をコピペしたり、事前にカルテの作成ができるので事務仕事が楽になったと受付スタッフからも好評でした。スタッフは新しいシステムを導入するときに「自分の仕事が増えるんじゃないか」、「かえって面倒ではないか」と不安に思うこともあるので、まずは触れてもらうという意味では無償版を活用できたことはとてもよかったと思います。

窓口のQRコード掲示やホームページへの掲載をしていたこともあり、無償版の時でも4割くらいの患者さんはWEB問診入力してくれていましたね。

有償版に切り替え、よりクリニックに合った運用が可能に

有償版へ切り替えるきっかけ、切り替えてみた感想を教えてください。

ある程度の期間、無償版を利用してみた結果、感染対策にも業務効率化にもWEB問診が有効であるということは実感できたので、今後も使い続けたいということで有償版に切り替えることにしました。有償版にすれば、問診やラベルのカスタマイズができるため、さらに必要な情報に絞って問診を取れます。当院の診療内容に合った運用にすることで、より効率化できる部分もあるだろうと思いました。

受付スタッフたちが無償版でメリットを実感してくれていたので、有償版にしてより便利になるということで、「いいですね~」という反応で、導入もスムーズでした。むしろ、有償版にしてからは窓口や電話で率先して患者にWEB問診の入力をお願いしてくれるようになったため、無償版の時に比べて、明らかに利用率が上がっています。

無償版と有償版の大きな違いは、問診をカスタマイズできるかどうかです。先生も有償版切替後に、カスタマイズしていただきましたよね。

そうですね。自分の診療スタイルに合わせた問診の設定や、質問の構成ができれば、さらに効率的に患者の情報をとれると思い、カスタマイズしたいと思いました。

実際に、外傷用、PCR検査用の問診をオリジナルで作ったり、あらかじめ用意されている標準問診から不必要な質問を削ったりしました。また、外傷問診では頭部外傷の有無によって一覧でアラートラベルが表示されるように設定してもらい、診察の優先順位の目安にできればと思っています。

そのほかに、無償版と有償版の違いで感じられていることはありますか?

いろいろやりたいことがある分、そこを整理しながらカスタマイズをするのは、正直大変です。当院の場合は、多岐にわたって診療を行っているので、問診数も多く、これを自分でカスタマイズするとなると、かなり骨の折れる作業だと思います。その点、Symviewは、カスタマイズを担当してくれるサポートスタッフがいるので、とても助かっています。

問診の種類が多いと、患者はどの問診に回答すればいいか迷ってしまうこともあります。また、詳しい情報を取りたいがために質問が多くなってしまったり、多く聞きすぎるとカルテテキストから必要な情報をとるのが大変だったりします。そのあたりの質問の整理やカルテテキストの表示の仕方についても、サポートスタッフが相談にのってくれ、柔軟に対応してくれます。まだ私自身も試行錯誤の段階ではありますが、依頼の仕方も工夫しながら、都度問診の修正を対応してもらってます。

診察や処置の事前準備に画像アップロード機能を活用

有償版の機能で重宝されているものはありますか?

画像アップロード機能ですかね。例えば、発熱外来では、WEB問診回答時に保険証の写真をアップロードしてもらいます。そうすると、受付スタッフは事前に保険証の登録が可能です。実際に来院した後に、現物を確認し写真の内容と合っているか確認する程度にできるので、患者が来院してからの業務がとてもスムーズです。

また、皮膚科や整形外科においては、問診時に患部の写真を載せてもらうことで、事前に診察の想定ができ、必要でれば処置の準備まで可能になりました。医師としても、「こんな患者が来る」というのが事前に認識できるのは、心の準備ができるのでありがたいですね。

今後、どのようにWEB問診を活用されたいですか?

当院は科目が多岐にわたっており、年齢層も小児から高齢まで診ています。そのため、幅広くいろいろな疾患を診るのに、WEB問診はとても役立つシステムだと思っています。まだまだ当院の問診内容は改善の余地があると思いますが、徐々にいいものができてきていると感じています。さらに利用しながら改善していき、効率化できるようにしていきたいと思います。

編集後記

新型コロナ感染対策のために無償提供していたSymview Covid19を、発熱外来等でお役立ていただき、当社としても大変嬉しい限りです。無償版は一部機能のみという制限がある中で、菱山先生は現場で工夫して活用してくださいました。

患者さんの年齢層も、診療の幅も広い分、常に優先順位や効率化を考えていらっしゃるため、有償版に切り替えた後のカスタマイズも様々なアイデアがあり、私自身、とても勉強させていただきました。今後もサポートスタッフをはじめ社員一丸となって、先生のご要望にお応えできるようサポートさせていただければと思います。お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

※本ページに掲載している情報はすべて取材当時のものです。変更等が発生している場合がございますので最新情報はご確認ください。

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