2025.02.10
活用事例
クリニックの収益向上に貢献!WEB問診×デジタルマーケティングの成功法とは?

1.クリニックにおけるデジタルマーケティング
コロナ流行により急激にデジタル化が進み、患者はインターネットを活用し、クリニック選びをする傾向が強くなっています。さらに、患者層は高齢者から、デジタルに慣れている世代へと徐々に変わっていくため、クリニックは積極的にデジタルを取り入れていく必要があります。
なかでも、充実した患者情報を得られるWEB問診は、1to1マーケティングに有用なツールです。今回は、クリニックの利益向上につながるWEB問診を使ったデジタルマーケティング活用事例をご紹介します。
デジタル世代の患者に対しての施策が必要
近年、医療業界ではターゲット層が高齢者中心から、小児から74歳以下の世代にシフトしています。
これに伴い、患者の情報収集方法も大きく変化しました。かつては、近隣で看板を掲げることで患者を呼び込むことが一般的でしたが、現在ではインターネットを駆使してクリニックを選ぶ患者が増えています。

特にコロナ禍を契機に、デジタル化は一気に進展しました。これまで以上に患者はインターネットで情報を探し、デジタルメディアを通じて医療機関を選ぶようになりました。このような変化により、クリニックが患者を呼び込む方法も進化しています。
患者を呼び込む手法は、もはやオフライン広告に頼るだけでは不十分です。
デジタルマーケティングを積極的に活用することが、現代の医療機関にとって不可欠な施策となっています。患者層のデジタルリテラシーの向上を踏まえ、これからはオンラインでの情報発信がますます重要になっていくでしょう。
2.クリニックの利益向上に必要な2つの要素
クリニックのマーケティングを考えるうえで、まず、「利益をどう上げていくか」「どこに注力するか」を明確にすることが重要です。クリニックの売上は、「総患者数(初診患者数+再診患者数)」 × 「患者単価」で決まります。
つまり、
・新規患者を増やす(初診患者数の増加)
・リピーターを増やす(再診患者の定着とリピート率向上)
・1人あたりの診療単価を上げる(患者単価の向上)
このどこに力を入れるかを考えることで、効率的な経営が可能になります。

①総患者数(初診患者+再診患者)の増加
- 初診患者の増加(新規獲得)
初診患者の割合は診療科によって異なりますが、全体の1割〜3割程度を占めると言われています。新患の獲得にはリスティング広告やホームページのSEO対策など、集患のためのコストがかかります。
そのため、効果的なマーケティング戦略を立て、ターゲットに適した広告や情報発信を行うことが重要です。
- 再診患者の定着とリピート率向上
クリニックの来院患者の多くは再診患者です。
定期的な通院が定着すれば、診療時間の短縮や負担軽減にもつながります。また、かかりつけ化を促進することで、患者との信頼関係を築き、継続的な診療につなげることができます。
再診患者の中でも、一度診察を受けた後に一定期間を経て再度来院する患者を「再初診」と定義し、初診料を適切に算定することも重要です。リピート率を高める施策を講じることで、新規患者だけでなく、既存患者の診療機会も増やすことができます。
②患者単価の向上
保険診療では診療報酬が定められているため、単価を自由に設定することはできません。
しかし、適切な検査や治療を案内することで、患者の健康を守りながら単価を適正化することが可能です。
例えば、主訴以外にも潜在的な健康ニーズを掘り起こし、必要な検査や治療を提案することで、患者にとっても有益な診療を提供できます。また、自費診療を適切に案内し、患者に選択肢を提示することで、クリニックの収益を向上させることができます。
3.WEB問診がデジタルマーケティングに効果的な理由

WEB問診がデジタルマーケティングに効果的な理由は、患者情報を活用し、個別に最適な医療サービスを提供できる点です。
現代のデジタルマーケティングでは、消費者の行動や過去の履歴に基づいてターゲット広告を行い、必要な商品を提案する方法が主流となっています。このアプローチは、医院経営にも応用でき、患者一人ひとりの情報を収集し、個別に最適な治療や検査の提案をすることが可能になります。
問診票の情報を充実させることで、診察時の提案内容が変わり、より精度の高い医療が提供できるようになります。
事前の問診が充実した患者情報に
WEB問診システムは、患者さんが来院前にスマートフォン等を使って問診に答える仕組みです。
医師は、電子カルテに患者の主訴が反映された状態から診察を始められるため、例えば検査が必要と考えられる患者には、診察時に適切な検査をスムーズに案内でき、再診患者に対しては、過去の受診歴を考慮しながら適切なフォローアップや追加の医療提案を行うことが可能です。
シーン①:患者のリスクを可視化
- 生活習慣病のリスク要因に関する質問を追加し、患者自身が健康状態を再認識できるようにする
- ピロリ菌感染リスクのチェック項目を加え、胃がんリスクを意識するきっかけを提供
シーン②:検査・治療の提案をスムーズに
- 「最近、健診を受けていない」「以前指摘された異常値の再検査をしていない」などの項目を入れ、医師が診察時に必要な検査を提案しやすくする
- 更年期障害や睡眠障害など、患者が「年齢的なもの」と見過ごしがちな症状を可視化し、適切な治療を促す
シーン③:疾患に対する意識を高める
- 貧血の自覚がない患者に対し、「めまいや動悸があるか?」といった質問を加えることで、気づきを与える
- 便潜血検査の陽性者に対し、大腸内視鏡検査の必要性を問診内で伝える
このように、適切な問診設計で情報を得ることで、患者の潜在的なニーズの掘り起こしや疾患への意識向上を促し、検査や治療の必要性を伝えるといったデジタルマーケティングの視点からも効果的に活用できます。
出現条件により、さらに深掘りした情報が取得できる
WEB問診シムビューの特徴の一つに、主訴や痛みの程度などに応じて次に表示される質問が変わる「出現条件設定」があります。
例えば、患者が強い痛みを訴えている場合、急性喉頭蓋炎などの可能性を考慮し、「今までに経験したことのない痛みですか?」といった質問を追加することが可能です。このように、症状の深掘りができる設計になっており、より詳細な患者情報を取得することができます。
これにより、診察前の段階でより的確な情報を収集し、診察の質を向上させることが可能になります。

4.WEB問診を活用した「患者単価アップ」の方法
患者ニーズを把握し提案する
まず、患者単価アップの鍵となるのは、患者のニーズを正確に把握し、それに合った提案を行うことです。
多くのクリニックでは、「こんな診療や検査ができます」とアピールしても、なかなか新しい検査を受ける患者が増えないという課題を抱えています。自費診療を始めてもスムーズに普及しないことも少なくありません。
この背景には、患者自身が自分の症状をうまく説明できない、またはどのような検査が必要なのか分からないという問題があります。例えば、親の介護や自身の体調不良などで悩んでいても、診察時にそれを伝えるのが難しいと感じる患者も多いのです。

実際、弊社が7月に実施した消費者アンケートでは、「診察室でうまく症状が伝えられなかった経験がある」と回答した方が約半数にのぼりました。
この結果からも分かるように、患者は自分の症状を的確に伝えることに困難を感じており、その結果、適切な診療や検査を受ける機会を逃してしまうケースが多くあります。
患者に合わせた1to1マーケティング
WEB問診シムビューを活用することで、患者一人ひとりに合わせた適切な提案が可能になります。
具体的には、WEB問診を通じて「こういうことはありませんか?」と事前に確認することで、診察時にスムーズな提案を行うことができます。この活用方法は大きく2つに分けられます。
- 主訴や患者属性に合わせて、必要な検査を案内する方法
- 鼻炎のある方にアレルギー検査の提案
- 介護保険を持つ患者に介護サービス提案
- 主訴以外の悩みを確認し、新たなニーズを発掘する方法
- 「いびきに悩んでいませんか?」と問診に加えることで、睡眠時無呼吸症候群の検査の紹介
- 「最近疲れやすくありませんか?」と質問し、慢性疲労や栄養療法の提案を案内
患者ニーズを拾い上げ、検査増につながった導入事例
5.WEB問診を活用した「リピート率向上」の方法

最近では、多くのクリニックがLINE公式アカウントを活用しています。
しかし、リピート率向上を目的にLINEを活用しようとしても、そもそも友だち登録数が少ないと効果が得られにくいのが現状です。そこで、患者さんにLINEの友だち登録を促すポイントについて紹介します。
LINEの友だち登録を促すポイント
まず、院内に案内を多く設置することが重要です。ポスターやPOPを配置し、カウンターでスタッフが案内をしても、患者さんが財布を出しているタイミングなどではスマートフォンを取り出すのが面倒になってしまうことがあります。
また、スタッフ側も声かけをためらうことがあるかもしれません。
そのため、患者さんがスマートフォンを出すタイミングを意識し、LINE公式アカウントの登録を促すことが重要です。例えば、待合室での待ち時間などにQRコードを読み取ってもらうような工夫をすると、登録率が向上しやすくなります。
SymviewのLINE友だち増加施策
WEB問診シムビューは、患者さんの受診導線の中で、予約をしてもらい、問診をいれ終わった後に「LINEの友だち登録を事前にしておいてください」という案内を表示することができます。
それによりWEB問診を入力した多くの患者さんにLINEの友達登録を自然に案内できます。
リピート率向上に役立つSymview機能紹介
リピート率向上に貢献するWEB問診シムビューの機能を紹介します。
1つ目は「レポート出力機能」です。患者さんの回答データを属性や症状ごとにセグメント分けし、CSV形式で出力できます。例えば、鼻炎の患者さんのデータを抽出し、はがきやメールを活用したアプローチが可能になります。
2つ目は「メール配信機能」です。受診前後に特定の患者さんへ自動でメールを送ることができます。
例えば、慢性疾患の初診後に治療説明を送信し、アドヒアランスを向上させることで、定着を促すことが可能です。
機能の詳細は、WEB問診シムビュー製品サイトよりご確認いただけます。
診療別の活用事例をもっと詳しく知りたい方は、下記記事をご確認ください。
6.WEB問診のマーケティング活用ならSymview

WEB問診を使ったデジタルマーケティングについてご紹介しました。
WEB問診シムビューは、患者情報を効率的に収集し、患者ごとに最適化された対応が可能となるため、リピート率の向上や患者単価アップにも効果的です。それが、クリニックのデジタルマーケティングを強化し、利益向上に貢献します。
デジタル化が進む現代において、WEB問診システムはクリニックにとって強力なツールとなり、今後ますますその活用価値は高まることが予想されます。
導入や活用については、随時無料相談を受付けておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。