2025.06.25
活用事例
予約システム × LINE連携の最前線
患者が「使いやすい」と感じる設計とは?

最近では、クリニックの予約の「使いやすさ」が患者満足度に少なからず関係するようになっています。これまでは電話受付や紙の予約台帳を用いた運用も少なくありませんでしたが、感染症対策の観点や再診率向上のために、オンライン予約の導入が急速に進んでいます。
ただし、オンライン予約を導入すれば解決というわけではなく、多くの患者が口にするのは「操作がわかりづらい」「アプリのダウンロードが必要で面倒」「通知に気づけず予約を忘れた」など、使いづらさへの不満です。
こうした背景の中で注目されているのが、LINE連携が可能な予約システムです。
この記事では、「なぜLINE連携が今、医療現場で求められているのか?」を解説し、実際の活用パターンや導入事例を紹介しながら、患者にもスタッフにも優しい予約のかたちを紐解いていきます。
1. なぜ今、予約システムのLINE連携が注目されているのか?

LINE連携が注目される理由は、「特別な操作が減り、すぐに使える」ことが大きな理由のひとつです。
LINEは、日本で月間9,500万人以上(※)が利用する生活インフラ的なアプリです。予約システムと連携することで、患者は面倒な情報入力を省きながら、予約から通知の受け取りまでをスムーズに完結できます。
特にITに不慣れな高齢者や、小さなお子さんを持つ保護者からも「これは助かる」という声が上がっています。
また、医療機関にとっても、LINE連携は「予約の取りこぼしを減らす有効な手段」として注目されています。たとえば、LINE通知で予約リマインドを送ることで、無断キャンセルや遅刻を防ぐことができ、結果的に業務の安定化や収益の確保にもつながります。
さらに、予約だけでなく「来院前のWEB問診入力」や「再診のリマインド通知」「診療時間の変更連絡」など、LINEを“医療と患者をつなぐ日常的な接点”として活用できる点も大きな魅力のひとつです。
社会全体が「非対面」「非接触」のサービスに慣れてきた今、患者との接点を保ちつつ、安心感のある医療体験を提供できるLINE連携は、医療者と患者のコミュニケーションの軸になりつつあります。
2. 患者が「これなら使える」と感じる予約システムの条件

患者が医療機関を選ぶとき、「予約のしやすさ」は来院を決める大きな要因のひとつです。
実際、「電話予約しかできないので面倒で行かなくなった」「Web予約の手順が複雑で使いこなせなかった」といった声も少なくありません。
患者が「これなら使える」と感じる予約システムには、以下のような条件が求められます。
- 新たにアプリのダウンロードが不要
- 予約時の入力情報が少なくて済む
- 家族の予約もまとめてできる(小児科・高齢者向けに重要)
- 通知が自動で届き、予約忘れを防げる
- 予約変更・キャンセルがしやすい
特にLINEは、国内における高齢者の利用率も高く、幅広い世代にとっての共通インフラです。
新しいものに抵抗のある人にも受け入れられやすい設計になっているという点で、予約動線として非常に優れています。
3. 医療機関が抱える予約業務の課題
予約対応は、日々の業務の中でも大きな負担がかかる部分です。
たとえば、電話がひっきりなしに鳴り、受付業務が中断される。患者が予約を忘れて無断キャンセルし、診療スケジュールが崩れる。リマインドのためにスタッフが手作業で連絡を入れる。これらは日常的な課題です。
さらに、季節性疾患や予防接種など、特定時期に来院が集中する場合は、予約管理の煩雑さが加速します。初診か再診か、検査ありかどうか、診療時間に制約があるか、といった条件も含めると、スタッフの対応にはかなりの熟練度と注意力が求められます。
このような背景から、LINEを活用した予約の自動化・通知の一元化によって、予約にまつわる業務の手間をシステム側に移行する流れが進んでいます。これにより、現場スタッフが「本来の医療業務に集中できる」環境が整っていきます。
4. LINE連携で起きる現場の変化と実例
レイヤードが提供する予約システム「ワクミー」でLINE連携を導入した医療機関では、業務効率化や患者接点の向上といった明確な効果が現れています。

千葉県で内科・小児科を診療する元山医院では、ワクミーの導入により、電話での予約対応が大幅に減少し、受付スタッフの業務負担が軽減されたという声が上がっています。
具体的には、LINE公式アカウントからワクミーへの導線を設けたことで、患者はスムーズにWEB予約を完了できるようになりました。さらに、LINEアカウントを通じて診療時間の変更や自費診療の案内なども行っており、患者との情報共有にも効果を発揮しています。
このように、WakumyのLINE連携は、単なる予約機能にとどまらず、院内業務の効率化と、患者との円滑なコミュニケーションを支える基盤として活用されています。
5. 医療現場でのLINE予約、3つの活用パターン

LINE連携を活用した予約システムは、「導入すること」以上に「どう運用するか」が鍵になります。
特に以下の3パターンは、実際に多くのクリニックで採用されている代表的な活用方法です。
①予約動線の一本化と事前予約の徹底
LINE連携のあるWEB予約システムにすべての予約を集約し、「電話予約」や「当日飛び込み」の運用を最小限にすることで、受付の混乱を抑え、患者動線をシンプルにできます。
② 混雑時間帯の分散と待合室の密回避
時間帯ごとの予約枠を設定し、患者にはLINEで「空いている時間帯」や「推奨来院時間」を案内することで、混雑の集中を未然に防ぐことができます。
また、例えば午前中に来院が集中しやすいクリニックでは、一つの時間帯に予約可能な人数の上限を設けることで来院数を分散し、待合室の密回避や受付混乱の防止に効果を発揮しています。
③ 受診日や診療案内のLINE配信でフォロー強化
LINE通知を活用し、「予約リマインド通知」や「接種スケジュールのお知らせ」など、複数の通知を自動で配信できます。たとえば、予約前日には来院リマインドを、一定期間経過後には再診を促すメッセージを送るといった設計が可能です。
LINE連携可能な予約システムを活用しているクリニックでは、「再診率の向上」「受付負担の軽減」「患者満足度アップ」など、複数の効果が現れています。
6. Wakumyが提供するLINE連携の予約体験とは

ワクミーは、レイヤードが提供するクリニック専用の予約システムです。LINE連携によって面倒な情報入力が不要となり、「患者体験」と「クリニック業務効率」の両方を考慮した設計が特長です。
ワクミーのLINE連携機能には、以下のようなポイントがあります。
- LINE認証により簡単に患者アカウントを作成
- 初回以降はLINEログインが可能で、面倒な情報入力を削減
- 家族予約にも対応。小児科や高齢者層にも使いやすい
- 患者マイページから予約変更やキャンセルが可能
- 受診リマインドやWEB問診入力依頼、アンケート入力依頼をLINE通知で自動送信できる
医療者の管理画面上では、ワクミーからの予約情報とともに、連携するWEB問診で取得した患者情報も一括で確認可能です。患者は「ストレスなく予約・来院できる」、クリニックは「手間なく正確に情報を管理できる」という点を実現できるのがワクミーの強みです。
7. Wakumy導入前に検討すべきポイントとFAQ

LINE連携機能のある予約システム「ワクミー」には大きなメリットがありますが、導入にあたっての不安や疑問も当然あるかと思います。
ここでは、よくある質問をいくつかピックアップして回答します。
Q1. LINEを使っていない患者さんにはどう対応する?
→ LINEを利用していない患者さんにもご利用いただけるよう、ワクミーではLINE連携なしでの予約導線もご用意しています。
具体的には、専用の予約ページから「氏名・電話番号・生年月日」などの基本情報を入力していただくことで、予約を完了できます。
Q2. 高齢者でも使いこなせる?
→ 多くの高齢者が家族とLINEで連絡を取っている現代、LINE、またはスマホの利用率は想像以上に高くなっています。シンプルなデザインを備えたワクミーなら操作に迷いづらいことに加え、家族による代理予約も可能な設計なので安心です。
Q3. はじめての操作が難しいのでは?
→ ワクミーは初めてでも直感的に操作できるUIと動線設計を実現しました。患者は操作に迷わず予約メニューや予約枠の選択ができ、医療者は予約管理や設定変更がしやすい設計です。
Q4. 初期導入や設定が大変では?
→ ワクミーでは、LINE連携の初期設定から運用開始まで、専任担当がサポートさせていただきます。クリニックの診療スタイルに合わせてワクミーのカスタマイズが可能ですので、ご安心ください。導入ハードルを下げる支援体制を整えておりますので、DX化に不安がある場合でも安心して利用開始できます。
8. LINE連携は「便利」だけでなく「信頼感」を支える

患者さんとの信頼は、診察室の中だけでなく、予約や受付といった日常のやり取りの中から少しずつ築かれていくものだと、現場で感じられている方も多いのではないでしょうか。その信頼は診察室の中だけにとどまらず、来院前の予約体験や受付のスムーズさ、わかりやすい案内といった“周辺体験”もその一部として影響を与えます。
LINE連携可能な予約システムは、ただの「便利な仕組み」以上に、患者さんにとって「ここなら安心できる」と感じてもらうきっかけのひとつになります。
操作のしやすさ、予約忘れを防ぐ通知、家族による代理予約のしやすさなど、ちょっとした使いやすさが受診前からの安心感につながります。
ワクミーは、こうした患者さん視点と、医療現場の業務負担軽減の両立を目指して設計された予約システムです。すでに多くのクリニックで導入が進んでおり、現場の声を反映しながら活用の幅が広がっています。
日々の診療を支える一つの仕組みとして、LINE連携可能なワクミーの活用ぜひご検討いただければ幸いです。