2023.12.06

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WEB問診で患児の情報収集をもっと充実させる
 Symview活用で「ほっとできる小児科」につなげる取り組みとは

愛知県碧南市

杉浦こどもクリニック


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杉浦こどもクリニックでは、「ほっ」とできる小児科、何でも相談できる憩いの場づくりのために、WEB問診シムビューやシムビューオンライン診療を活用いただいています。

院長の杉浦時雄先生は、シムビューを導入したことで、保護者の方の負担を軽減しながら、お子さんの情報を深く知ることができるようになったとお話してくださいました。

また、オンライン診療を活用することで、通院の負担を減らして治療を継続できる仕組みづくりもされています。

今回は、地域医療を支える小児科クリニックで、詳細な情報収集をするためのWEB問診の活用方法や、オンライン診療の利用シーン、効果についてお話を伺いました。

問診内容を小児科に最適化できるカスタマイズ性が導入の決め手に

WEB問診導入の経緯について教えてください。

WEB問診を活用することで、患者さんの来院前に感染者と非感染者を把握し、事前トリアージを行いたいと考えたことが導入のきっかけでした。

小児科には発熱のあるお子さんが来院することが多いのですが、一方で皮膚疾患や舌下免疫療法で来院される方もいます。

日々の診療では感染者も非感染者も同じ診療時間内に診ていますが、WEB問診導入前は、患者さん同士の接触を防ぐための工夫が課題でした。

患者さんにとっても、皮膚疾患の薬を貰いに来たのに院内で感染するリスクは避けたいはずです。

院内感染を防ぐためには待合室を分けることが効果的ですが、感染/非感染をあらかじめ把握できなければ来院の時点で案内を分けることができませんので、WEB問診を活用して来院前の事前把握をしたいと考えました。

WEB問診をSymviewに決めた理由はなんですか?

問診内容を小児科に特化するようカスタマイズできる、という点がシムビューを選ぶ決め手になりました。

WEB問診の導入にあたっては他社のシステムとも比較検討していましたが、全科を網羅するようなWEB問診しか作れないとなると、小児科に特化した問診としては質問の幅が広すぎたり、不要な問診項目も含まれており、小児単科のクリニックには少し重くなってしまいます。

その点シムビューでは、患者さんの属性や症状に合わせて質問の出し分けができるので、情報収集に必要な分だけ問診を取る、という運用がしやすいと感じました。

この点に魅力があったので、最終的にシムビューの導入を決めました。

WEB問診がスタッフと患者さんの負担を大幅に軽減。事前トリアージで患者さんの心理的不安の解消にも

Symview導入後の変化を教えてください。

一番大きな変化は、受付スタッフの業務と患者さんの負担が大幅に軽減したことです。

例えば当院ではインフルエンザ予防接種の予診票にもシムビューを活用していますが、シムビューを導入する以前は、来院後に院内で予診票を記入してもらうか、事前に予診票を取りに来てもらい、接種日に持ってきてもらうというやり方をしていました。

しかしこのフローでは、スタッフが問診内容の不備があれば患者さんに追加で質問する、追記をお願いするといった手間が発生していました。

また患者さんに対しても、院内で予診票を記入してもらったり、接種日より前に予診票を取りにきてもらったりという負担をかけてしまっていました。

インフルエンザ予防接種の予診票にシムビューを導入してからは、来院時には問診入力済みですし入力漏れもないので、問診確認にかかっていたスタッフの手間を減らすことができました。

患者さんにとっても、WEB問診なら自宅で予診票に入力できますので、来院後に記入したり接種前に予診票を取りにきたりといった負担も減らすことができています。

導入のきっかけとなった事前トリアージの効果はいかがですか?

シムビューがあることで、感染疑いの患者さんを来院前に把握して受け入れ導線を分け、院内で感染者と非感染者が混ざることを防げています。

この事前トリアージの仕組みを作れたことで、皮膚の疾患などで来院する非感染の患者さんの心理的な負担をかなり軽減できていると感じています。

画像アップロード機能を活用して蕁麻疹の症状や便の色を把握

Symviewならではのメリットだと思われる点をお聞かせいただけますか?

小児科医として、シムビューの画像アップロード機能に大きなメリットを感じています。

子どもに多い蕁麻疹は、出現が一時的なもので来院したときには症状が消えている場合もあります。

しかしシムビューがあれば、蕁麻疹が出ている間に写真をとってもらい、画像をアップロードしておいてもらうことができます。

また、お子さんの便の画像を残してもらうこともあります。

疾患によっては便の色や状態が特徴的な場合もありますが、親御さんが言葉で説明することは難しいように思います。

そのため、以前は便の性状を確認する必要がある場合は、おむつを持参してもらうことがありました。しかしおむつを持参してもらうと、どうしても匂いや衛生面の問題があります。

シムビューであれば、自宅でおむつを撮影してもらい、写真をWEB問診入力時にアップロードしてもらうことができるので、おむつを持参してもらう必要がなくなりました。

この点は想定外でしたが、大きなメリットだと感じています。

他にメリットを感じている部分があれば教えてください。

お子さんの症状に関する聞き漏れが減った点もメリットだと感じています。

小児科を受診する際は、ほぼ必ず付添人がおられます。

WEB問診を導入する前は来院後に問診票を記入してもらっていたのですが、付添いが近所に住んでいる祖父母だったりすると、子どもの症状や発症の経過を正確に把握していないこともありました。

しかしWEB問診なら来院前に問診回答できるため、必ずしも付添人が問診票を記入する必要がなく、お子さんのことを一番よく理解している保護者が問診に入力しておくことができます。

これにより、医師としてお子さんの状況をより正しく把握でき、症状にあった診療がしやすくなったというメリットはとても大きいと思います。

オンライン診療で定期通院患者さんのフォローアップを行い、治療の途中離脱を防止

Symviewオンライン診療も活用いただいていますが、実際の運用場面を教えてください。

当院では主に、舌下免疫療法などのために定期受診している方にオンライン診療を活用しています。

他にも、中学生に上がって部活動の時間が増えたなどで通院が難しくなった患者さんに、対面診療と並行してオンライン診療を実施する、などといった使い方もしています。

このようにオンライン診療を希望する患者さん、または来院が難しくなった患者さんに対してオンライン診療を活用することで、治療の途中離脱を防ぐことにもつながっています。

さらに今後のオンライン診療の活用方法として、看護師が子育て相談や保護者用のカウンセリングを行うといった可能性もあるかなと考えています。

オンライン診療と電子処方箋を組み合わせ、より利便性の高い医療を目指したい

今後のIT活用について、先生のお考えを教えてください。

電子処方箋を活用し、もっとオンライン診療を便利に使っていただけるようにしたいです。

現在はオンライン診療でも処方箋の受け取りのために来院していただいている現状なので、電子処方箋が可能になれば、患者さんも医療側もさらに便利にオンライン診療を使えるようになるのではないでしょうか。

処方箋まで電子化できれば、遠方に転居したお子さんにもオンライン診療で対応できますしね。幼い頃からの経過を知っている医師が継続して診療できるのもメリットだと思います。

また、WEB決済や電話自動応答システムなどの活用も検討しています。

とくに、電話応答システムについては、スタッフ全員が患者さんに対応している場合などに電話が鳴りっぱなしになることは避けられませんから、忙しいときだけでも利用できるとさらに患者さんの利便性を高めることができますよね。

なので当院では、日曜日の初診患者さんが多い時間帯に絞って電話応答システムを活用することも考えています。

また、当院ではポルトガル語、ベトナム語話者の外国人患者さんが多いですので、WEB問診での外国語対応や、Google翻訳などの通訳ツールをもっと充実させ、外国の方にもより安心して受診していただけるような環境づくりをしていきたいと考えています。

編集後記

今回のインタビューでは、小児科に特徴的なシムビューの画像アップロード機能やオンライン診療の使い方をお伺いすることができました。

杉浦先生にご紹介をいただいたそれぞれのお取り組みは、まさに患者やその保護者に寄り添い、「ほっとできる小児科」を実現するための仕組みづくりをしたいというお気持ちが込められていると感じました。

今後もWEB問診やオンライン診療を患者・保護者に寄り添った医療にご活用いただけるよう、引き続きサポートをさせていただきます。

※本ページに掲載している情報はすべて取材当時のものです。変更等が発生している場合がございますので最新情報はご確認ください。

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