2022.10.28
ユーザの声
戸塚区医師会運営の休日診療所でWEB問診利用率が8割超え
導入前〜運用開始後の丁寧なサポートでスムーズな診察を実現
神奈川県横浜市の戸塚区医師会が運営する休日急患診療所は、土日祝日など地域の診療所やクリニックの休診日に診療を行い、急病などで一時的に応急処置を必要とする方を対象とした医療機関です。
あくまでも一時的な受け入れ機関であるため、かかりつけ医のように患者情報を把握しておらず、すべての患者に基礎疾患や服薬の有無などを含めて詳しく情報を聞き取る必要があり、一人ひとりの患者の対応に時間がかかってしまいます。
感染拡大下で発熱患者の受診希望が増えたことにより、感染対策と業務効率化が喫緊の課題となりました。
そこで、受診前に患者の詳細な症状を確認し、トリアージによる感染対策ができること、また、紙の問診票に比べてより詳しい患者情報を収集できるようになることから、WEB問診シムビューを導入していただきました。
導入の背景や運用開始後の効果について、担当理事の山田英人先生にお話をうかがいました。
感染拡大下で職員・患者双方に大きな負荷がかかり診療所がパンク寸前に
シムビュー導入を検討された背景をおしえてください。
戸塚区医師会休日急患診療所では、COVID-19のパンデミックにおける発熱外来の対応として、発熱患者様とそうでない患者様の入口を明確に分けています。
しかし、受付開始と同時に鳴り響く無数の問い合わせ電話に追われる中、怒涛のごとく押し寄せる患者様への対応を、目に見えないウイルスを意識しながら行うことは、事務員や看護師にとって少なからず感染の恐怖を伴うことでした。
防護服と手袋を着用したスタッフが、紙の問診票をお渡しして症状や経過、コロナワクチンの接種歴やコロナ罹患者との濃厚接触歴などを書いていただき、保険証をやり取りし、本人が書いた情報が不十分であれば確認のため直接スタッフが聞き取りし、ようやく出来上がったカルテを元に医師が実際に診察を開始するまでの間、発熱に苦しむ患者様を長時間お待たせしてしまっていました。
その結果、待ち時間についても苦情が生じ、その対応にまた時間が取られる悪循環に陥っていて、職員の疲弊が進み、離職が進んで、休日急患診療所の業務が崩壊する危険すら感じていました。
このような状況を打開するため、WEB問診導入の検討をはじめました。
診察までの案内や電話対応がスムーズになり、紙資源の削減にもつながっている
WEB問診を導入してみてどのような効果を実感されていますか。
シムビューでは、患者様が直接自分のスマートフォンから情報を入力するため、名前や住所をそのままテキスト情報として電子カルテに転記でき、入力された症状や経過から発熱対応が必要な方は自動的にピックアップされます。
スマホで撮影された保険証も同時にアップロードされるので、自宅にいる患者様が受付に到着するまでの間にカルテの作成が済んでしまいます。
その結果、到着されてから診察までの案内が非常にスムーズとなりました。
電話対応においても、WEB問診の利用を促すことで電話対応の時間も減りました。問診票や手元のメモといった紙資源の削減にもつながりました。
職員の皆さんからの評価はいかがですか。
後日、職員にアンケートを取ったのですが、以下のコメントが寄せられました。
- 導入は大正解
- とても業務が減り、入力も少なくなり、かなり楽になった
- 発熱患者との直接的な接触も減った
- カルテ作成時の名前・住所の間違い防止にも役立っている
- 相当量の患者情報が診察前にわかるので評価できる
このコメントからわかるように、事務員、看護師、医師らはおおむね好意的にシムビューを受け入れてくれているようです。
運用開始後のサポートもありWEB問診の利用率は8割超
新しいシステムを導入するにあたり不安はありませんでしたか。
新しいシステムを導入する際に、多くの方が危惧されるのは自分達にとって最適なシステム作りが果たして簡単にできるのだろうか?ということですが、今回のシムビュー導入では、そのような心配は無用でした。
丹念に現地調査し、現場のニーズを聞き取りしてくれ、お互い意見をぶつけあいながら、診療を重ねるごとに良いシステムが出来上がっていきました。
導入当月のシムビュー利用率は、47%程度でしたが、導入翌月には88%にまで跳ね上がったこともこのサポートの力を示しています。(補足:2022年3月〜9月までの半年間の利用率は81.2%)
導入したシムビューの素性の良さもさることながら、システムを導入する上で決定的に重要なのはこうした情熱を持った人たちのサポートが得られることです。
シムビューのサポートスタッフはその点を理解し、十分に対応してくれましたので、安心感がありました。
本当に必要な医療DXの進展に寄与してもらうことを期待
今後、シムビューや当社レイヤードに期待することがありましたらおしえてください。
今後、保険証や医療情報のマイナンバーカード化が進み、医療DXの流れも加速していくことが予想されますが、自らの施設に本当に必要な医療DXは何か、現場の意見を吸い上げながら必要なものを見極めてシステムを構築していくことが重要です。
レイヤードには、今回の発熱対応のみならず、地域包括ケアの充実のための情報共有システム作りなどもお願いしており、戸塚区内における医療DXの進展に一層寄与していただくことを期待しています。
編集後記
戸塚区医師会において、WEB問診シムビューが採用され、地域医療に貢献できることを大変光栄に思います。
2020年10月以降、感染疑いのある患者の受け皿は地域の診療所・クリニック、いわゆるかかりつけ医へと移行しました。感染対策をしながら発熱外来と一般診療を両立させていくことの困難さは想像に難くありません。感染対策や業務効率化に弊社WEB問診システム「シムビュー」を役立てていただければ幸いです。戸塚区医師会での取り組みを励みとして、今後も生活者と医療者を適切につなげることで、地域医療の発展に貢献できるサービス開発に取り組んでまいります。
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