2021.07.30
ユーザの声
ICT活用による効率化で、患者様と雑談できるゆとりが生まれました
ICTを活用して、医師や看護師は人にしかできないことに注力し、患者満足度の向上を目指す医療法人社団育心会。法人全体でWEB問診システム「Symview」を導入したきっかけや得られたメリットについて教えていただきました。
人にしかできない業務に専念を
自動精算機など積極的に導入
当クリニックは小児科と皮膚科を標榜し、医師は私ともう1人の常時2人体制。看護師は9人、事務兼ドクターズクラークが5人です。新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込みもありましたが、平時であれば1日130~140人の患者様が来院します。
私が当クリニックの院長に就任したのは、医療ICTを活用して効率化し、医師や看護師は自分たちにしかできない専門的な業務や患者様とのコミュニケーションに力を注ぐべき、という法人の理念に共感を覚えたからです。また、小児人口が増加している川崎市に位置している点にも魅力を感じました。
ICTを活用し、人は人にしかできない業務に専念すべきという方針のため、早くからさまざまな機器を導入してきました。電子カルテや予約システムはもちろんのこと、クリニックではありますが、クレジット決済にも対応した自動精算機なども導入しています。そのため新型コロナウイルス感染症の対策用に、新しい非接触型の機器を導入する必要は特にありませんでした。
法人全体で「Symview」を導入
他製品からの切替もスムーズに
WEB問診システムはもともと他社製品を使っていました。その後、法人全体でWEB問診システム「Symview」に切り替えることが決まりました。以前のシステムでは、予約システムとWEB問診が連動していませんでした。患者様は予約をとっていただいたあと、クリニックのホームページに戻ってWEB問診をご入力いただく必要があったのです。しかし「Symview」に切り替えてからは、予約システムと問診システムが連動して、予約を取り終えた画面からそのままWEB問診を入力いただけるようになったので、WEB問診の入力率が格段に上がりました。切替前後でスタッフの間にも特に混乱はありませんでしたね。導入効果を考えるとWEB問診システム自体は、絶対に取り入れた方がよいと私は考えています。事前に主訴を確認できて、業務を効率化できますし、自宅で問診票を入力してから来院するため、院内の滞在時間を短くするにも効果的です。待ち時間も短縮できるので、患者様からも歓迎されています。
また、問診の精度も向上します。例えば小児科は、普段のお子さんの様子を知らない祖父母が連れて来ることがよくあります。そのような場合でも、問診票自体は最も症状を理解している親御さんに入力してもらうことができるので安心です。また、親御さんが来る場合でも、1度文章にしているので頭の中が整理されて、診察室では本当に伝えたいことだけをスムーズに伝えていただけるようになると感じています。
予約システムと連動で患者様の利用率が向上
「Symview」に変えてよかった最大のメリットは、予約システムに連動しているところです。変更前のシステムは予約システムと連動しておらず、予約を取った後にトップ画面に戻り、そこからわざわざ問診システムに入らなければなりませんでした。それでは手間がかかりますし、患者様の入力し忘れも度々起こっていました。その点「Symview」は、予約システムからそのまま問診の入力画面に入っていけるので、入力忘れを大幅に減らすことが可能です。以前のシステムではWEB問診を入力してくれる患者様は半数程度でしたが、今は小児科に関しては9割の患者様が、自宅で問診票を入力してから受診しています。
電子カルテと連動しているのも大きなメリットです。以前はiPadでしか見ることができなかったため、看護師が診察の合間にチェックするには不便でした。「Symview」はカルテと同じパソコンで確認できるため、すき間時間にチェックして、事前に患者様のスクリーニングができます。看護師が積極的に情報収集してくれることは、医療安全の向上や診療の質向上にも役立ちます。
インフルエンザの予診票で医療安全にも貢献
その他、インフルエンザ予防接種の予診票はとても役立ちました。効率化はもちろんのこと、年齢から計算した摂取量が予約票に表示されるため、医療安全面でも効果を発揮します。問診票であれワクチンの予診票であれ、院内で書かなければならない理由はどこにもありません。院内でしかできないことはきっちり院内で行い、それ以外はご自宅でやっていただく。このような効率化によって、ワクチンの接種数を増やすことができれば、地域にもより貢献できるはずです。
私は医師や看護師は、徹底して治療の質や患者様の満足度を上げることにエネルギーを注ぐべきだと考えています。そのために必要なことは、人でなくてもできる部分についてはICTを活用して効率化する。これによってスタッフにも心の余裕ができて、院内に笑顔が増えて、患者様の症状以外の相談も聞けるゆとりが生まれました。
法人全体で「Symview」を導入
予約システムとの連携が決め手
医療法人社団 育心会 理事長 三井 俊賢 先生
もともと他社のWEB問診システムを採用していましたが、法人全体として「Symview」に切り替えた一番の理由は、予約システム、電子カルテ両方と公式に連携がとれていた点です。他社製品と比較検討する中で、どこも「カルテとは連携していない」という回答でしたが「Symview」だけは連携可能という回答をカルテメーカーから得られたのが大きかったです。
法人内の医師はいろいろなクリニックで勤務しているので、システムが統一されていると使いやすいですし、法人で共通のカスタマイズにも対応してくれているのも助かっています。「Symview」は転記したい問診をカルテからワンクリックで開けるので、転記作業が楽になったとスタッフも言っています。また、院内にあるどのカルテからも事前に看護師がチェックできる点は、それだけでトリアージにもつながっていると実感します。
武蔵小杉森のこどもクリニック
院長 大熊 喜彰
〒211-0063 神奈川県川崎市中原区小杉町2丁目228-1-1F パークシティー武蔵小杉ザガーデンタワーズウエスト
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