2024.12.17
活用事例
クリニック予約システムにLINEは効果的?連携パターンや機能、メリット・デメリットを解説
近年、患者とのコミュニケーションや予約管理の効率化を目的として、LINEを活用するクリニックが増えています。
特にLINEの予約については、LINEの普及率や利便性の観点で注目を集めていますが、「LINE予約システムで何ができるの?」「LINE連携と何が違うの?」など、疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
本記事では、LINEと予約システムとの連携、クリニックがLINE予約を導入するメリット・デメリットなど詳しく解説します。
1.クリニック予約システムとしてLINEが導入される背景
クリニックの予約シーンにおいてLINEが注目される背景には、患者の利便性の高さとLINE自体の高い普及率が挙げられます(※1)。
LINEは、国内で最も利用されているSNSの一つであり、2023年6月末時点で国内ユーザー数は9,500万人を超え、日本の人口の70%以上が日常的に利用しています(※2)。この普及率の高さから、若年層だけでなく高齢者にも馴染みのあるツールとして広く認識されています。
また、コロナ禍以降、医療現場での「効率化」や「非接触型対応」のニーズが高まったことも関係しています。例えば、受付業務の簡略化や予約状況の一元管理が求められる中、LINEとの連携はこれらの課題を解決する手段として注目されています。
患者の予約利便性が高く、クリニックにとってもスムーズな予約管理の実現につながるため、多くの医療機関がLINE連携を検討しています。
※1 参考:総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
※2 参考:LINEヤフーfor Business_LINEヤフー 媒体資料
2.LINEを利用したクリニック予約システム3つの運用方法
一般的に、クリニックのLINE予約システムとは、患者がLINEを通じて予約を取得できたり、クリニック側から患者のLINEへリマインド通知を送ったりできるシステムを指します。
LINE予約と聞くと、LINE公式アカウントのサービスをイメージされる方も多いかと思いますが、近年では、クリニック予約システム側のLINE連携機能を活用することで、LINEを利用した予約システムの運用が可能です。
LINEを利用した運用方法にはいくつかのパターンがありますので、代表的な3つのパターンを紹介します。
①リッチメニューにWEB予約ページへのリンクを設置する
クリニックのLINE公式アカウントのリッチメニューに、WEB予約ページへのリンクを設置する方法です。
友達登録をしている患者は、WEB予約をするためにホームぺージを検索する必要がなく、普段利用しているLINEから手軽に予約ページにアクセスすることができます。
▼こんなクリニックにおすすめ
・既にクリニック予約システムを導入しており、WEB予約率を上げたいクリニック
・LINE公式アカウンを開設済、で追加の連携費用などコストをかけたくないクリニック
②LINE公式アカウントに予約機能を実装する
クリニックの公式LINEと予約システムを連携する方法です。
予約システムのメーカーにもよりますが、予約の入口として患者にLINE上でトークのやり取り(自動応答)をしてもらい、患者登録を進めてもらうフローが一般的です。
希望日程やメニューの選択は、WEB予約ページと同じような画面が表示されるケースが多いですが、WEBで予約すること自体にハードルを感じている高齢者やスマホ操作が苦手な患者にとっては、LINEが入口というだけで利用しやすいというメリットがあります。
▼こんなクリニックにおすすめ
・高齢の患者が多いクリニック
③呼び出しやリマインド通知に対応する
クリニック予約システムとLINEの連携でできることは、LINEからの予約取得だけではありません。
患者にLINE友達登録をしてもらうことで、順番受付の来院案内や受診前のリマインドなどの通知を患者のLINE宛に送ることが可能です。
なお、患者が受け取ることができる通知例は、以下のようなメッセージがあります。
▼こんなクリニックにおすすめ
・予約はWEB予約システムを利用して、患者のLINE宛に受診リマインドや順番呼び出しを通知したい
3.クリニック予約システムにLINEを導入するメリット
クリニックの予約運用にLINEを導入することで、患者側・医療機関側の双方に多くのメリットがあります。それぞれの視点から、具体的なメリットを紹介します。
①患者側のメリット
患者は、予約の際にLINEを利用できることで、予約を取りやすく、管理の手間も大幅に軽減されます。
1.情報登録の負担が少ない
患者がWEBで予約を取る際、名前や生年月日などの情報を入力したり、予約システムのアカウントを作成したりする必要がありますが、LINE認証することで入力の負担を軽減することが可能です。
一度アカウントを作成したら、次回以降の情報入力も不要です。
2.予約を取りやすい
WEB予約の浸透により、予約の利便性は向上していますが、クリニックのホームぺージを検索したり、ブックマークを開いたり、ひと手間がかかります。
普段日常的に利用しているLINEから予約ができることで、患者の予約の取りやすさは大きく向上します。
3.リマインドをLINEで受け取れる
患者は、予約の前日や当日などに、LINEでリマインドメッセージを受け取ることができます。「予約日いつだったっけ?」と心配したり、「今日予約日だった!」など忘れたりすることが減りますので、患者は時間の管理が楽になります。
②医療機関側のメリット
患者の予約利便性が上がることによる、患者満足度の向上や予約率の向上、さらに、LINEの友達登録促進の効果も期待できます。
1.患者満足度が高い
LINEを活用した予約システムは、予約の取りやすさやリマインド機能など患者の負担を大きく軽減します。このような予約に関するストレスの軽減は、クリニックへの信頼感が高まるとともに、患者のリピート率や口コミによる集患にも良い影響を与えることが期待できます。
2.予約忘れ防止の効果が高い
医療機関にとって、患者の予約忘れや当日キャンセルは、運営上の大きな課題です。
LINEを活用した予約システムでは、予約前にリマインド通知を自動送信することができ、患者が予約を忘れるリスクを大幅に減少させることができます。これにより、無断キャンセルや急な変更が減り、クリニックの予約状況を安定させることができます。
3.高齢の患者でもWEB予約をしてもらいやすい
LINEは、若年層だけではなく、60歳以上のシニア層の多くも利用しており(※)、高齢患者にとっても馴染みのある使いやすいツールです。
WEBでの操作に苦手意識のある患者であっても、普段から使っているLINEであれば、WEB予約に対するハードルが下がる傾向があります。事前のWEB予約が増えれば、電話での予約や直来院の予約が減り、医療機関側の負担が軽減されます。
※ 参考:LINEヤフーfor Business_LINEヤフー 媒体資料
4.LINE友達登録数の増加
クリニックの予約動線にLINEを組み込むと、患者のLINE友達登録を促進することができます。
これにより、予約だけではなく、今後の予約や診療に関する重要な情報をLINEで簡単に提供でき、患者との接点を増やすことができます。患者との関係を深めるとともに、集患対策としても効果的です。
4.クリニック予約システムにLINEを導入する際の注意点(デメリット)
友達登録をしてもらう必要がある
患者にLINE予約システムを利用してもらうためには、まずクリニックのLINE公式アカウントに友達登録をしてもらう必要があります。
友達登録自体は、難しい操作ではありませんが、患者によっては抵抗を感じる方もいますので、ホームぺージ上に手順をわかりやすく記載しておいたり、受付にLINE友達登録のPOPを設置したりしておくなど、工夫が重要です。
追加料金が発生する場合がある
LINEの公式アカウント自体は、無料で作成可能ですが、月の配信上限数によっては有料プランの契約が必要になります。
コミュニケーションプランは、月額固定費無料で利用可能ですが、月の配信上限数は200通までとなっています。お知らせ配信だけではなく、患者へのリマインド通知も1通としてカウントされます。クリニックの予約にLINEをどのように活用していくか?検討のうえ、プランを選択するようにしましょう(※)。
※参考:LINE公式アカウント料金プラン
5.LINEと予約システムの連携ならWakumy
クリニック予約システム「ワクミー」は、LINE連携機能を備えた予約システムです。
患者が予約システム「ワクミー」を利用する際、LINE認証による患者アカウントの作成や、LINEでの通知受け取りが可能です。
LINE認証(ログイン)
患者が予約を行う際、自身のLINEアカウントを認証することで、情報入力の手間を削減できます。
一度登録を済ませれば、次回以降の情報入力が不要になります。
LINE認証(ログイン)機能は、クリニックのLINE公式アカウントを開設する必要はありませんので、手軽に導入できます。
LINE通知受け取り
患者への予約リマインドや重要な案内をLINEで送信することで、連絡の確実性が向上し、予約忘れの防止にも役立ちます。
ご希望の場合は、クリニックのLINE公式アカウントが必要になりますが、予約システムとLINE連携による追加費用は発生しません(※)。詳細は、クリニック予約システム「ワクミー」製品資料よりご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
※LINE公式アカウントをお持ちでない場合は、アカウントの作成が必要になります。また、ご希望の運用方法により、LINE側で有料プランの契約が必要な場合があります。
6.まとめ
本記事では、クリニック予約システムにLINEを活用する際の運用例や導入のメリット・デメリットについて解説しました。
LINE連携を導入することで、患者の予約の利便性が向上し、医療機関側でも運用効率の改善や患者満足度の向上が期待できます。
一方で、導入には、LINEの運用パターンの検討や費用面の確認が必要です。患者層やクリニックの目的に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
もし、「LINE連携の導入を検討しているけれど、具体的にどう進めればいいかわからない」「自院に合う運用方法を知りたい」というお悩みがあれば、ぜひ無料相談をご利用ください。
自社開発のクリニック予約システムWakumyやWEB問診Symviewはじめとするレイヤードのプロダクトは、全国3,000以上の医療機関で採用されています。25年以上の実績をもとに、システム導入を検討するクリニック向けのお役立ち情報や、実際のユーザの導入事例などを発信しています。
※記載の情報は2024年10月末時点の情報