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たにあい糖尿病・在宅クリニックと新型コロナワクチン運用でのDX化共同プロジェクトを推進

当院の新型コロナワクチン接種率97.4%を実現

新型コロナワクチンの運用について、たにあい糖尿病・在宅クリニック(秋田県由利本荘市、院長:谷合久憲、以下当院)と株式会社メディアコンテンツファクトリー(本社:福岡市博多区、代表取締役社長:毛塚牧人、以下当社)は、当社が提供するWEB問診「SymView(シムビュー)」、および、電話自動応答システム「iver(アイバー)」を活用し、患者対応のDX化を実現する共同プロジェクトを推進しました。その結果、当院で97.4%の接種率を達成いたしました。その運用ノウハウを全国の医療機関で役立てていただけるよう公開いたします。

新型コロナワクチン運用のためのDX化共同プロジェクトについて

新型コロナワクチン接種においては、接種後に経過観察をするための待機時間を設ける必要があり、さらに患者の服薬状況や既往歴によって、15分待機か30分待機かを振り分ける必要があります。この待機時間の管理が煩雑であることから、全国では1回の接種機会に重複して接種をしてしまう事故が発生しました。また、当日、接種できない方が来院してしまったり、電話での問合せが増える等の問題もあり、医療機関で受付業務が逼迫するという報告も相次ぎました。

このような状況下において、たにあい糖尿病・在宅クリニックの院長 谷合久憲先生は、当院で外来の個別接種、および、特別養護老人ホームでの集団接種を開始するにあたり、いかに安全かつ効率的にワクチン運用をしていくかという課題感をお持ちでした。そこで、当社が提供する、WEB問診「SymView(シムビュー)」、および、電話自動応答システム「iver(アイバー)」を活用し、ワクチン運用の仕組みを構築するプロジェクトを共同で実施することにいたしました。

当院における新型コロナワクチンの運用について

当院では、外来での個別接種、および、特別養護老人ホーム(以下、特養)での集団接種を実施するにあたり、WEB問診「SymView(シムビュー)」、および、電話自動応答システム「iver(アイバー)」の両システムを活用したワクチン運用、患者対応のフローを以下のように構築しました。

まず、WEB問診「SymView」では、接種対象者から30分待機者を抽出できる質問条件を設定し、一定の条件のもとで回答されると、30分待機者をWEB問診が自動判定する仕組みを構築しました。来院前にWEB問診で回答してもらうことで、当院では30分待機者と15分待機者を事前に確認することができるため、接種する時間を分けて対応しました。これにより、そもそも待機時間が異なる患者が混在しないため、重複接種のリスクを限りなく減らすことが可能になります。なお、接種前に医師が口頭でも確認を行い、接種可否等については医師が最終判断を行うようにしています。ただ、WEB問診が医師の確認を補助することで、すべて口頭で確認するよりも効率化を実現しました。

このSymViewの回答を促すためには、電話自動応答システム「iver」を活用します。iverでは、プッシュ操作により問い合わせをしてきた方の目的に応じた案内をすることができます。ワクチン接種を希望する方には、WEB問診のURLをSMSで送信し、事前に回答してもらうよう案内をします。当院でワクチン接種を実施することが公表された日から、平均電話件数が49.5件となりましたが、ワクチン希望者には自動案内としたことで、受付がパンクする状態を回避することができ、通常の診療とワクチン対応の両立を実現しました。

当院での新型コロナワクチン運用に関するWEBセミナー

7月15日(木)19時〜Zoomにて開催されたWEBセミナーにて、当院でのワクチン接種の体制やシステム活用について具体的な設定方法と合わせて、院長の谷合先生が解説されました。

たにあい糖尿病・在宅クリニック 院長 谷合久憲 先生のコメント

DX(Digital Tranceformation)は、スウェーデンのウメオ大学教授であるエリック・ストルーターマン氏らが論文「Information Technology and The Good Life」の中で2004年に提唱した概念です。その中では「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化されること」と定義されています。

私の定義は「DXとはtechnologyや既存のmethodを融合することで時間的、経済的、そして社会的に驚異的なoutcomeを生みだすことで、我が国が目指す未来社会Society 5.0を可能にする為の戦略」というところでしょうか。

最近、DXを活用した例としては、ワクチンの個別接種が挙げられます。

当院では、個別接種は通院中の患者様やご家族、その友人にワクチン接種することで、限られたコミュニティ内に集団免疫を構築することで患者様の安全だけでなく、スタッフやその家族の安全、さらに基幹病院へのコロナ感染症患者の入院減少により負担軽減にも寄与すると推測し、可能な限り迅速な施行を検討しました。

そこで問題となったのは代表電話回線への対応能力を超えた電話連絡と、ワクチン接種実施による受付業務やワクチンの分注、経過観察等の業務負担の増大です。 まずは、電話自動応答システム「iver」で、電話を事前にトリアージすることで、重要な案件のみ、当院スタッフが電話対応できるようにしました。結果としては市政便りでワクチン接種が公表された日からの平均電話連絡数が49.5件であったことを考えると、このシステムがなければ外来診療もままならないという状況でした。

また、受付業務負担軽減についてはiverから携帯電話のSNSにWEB問診SymViewのURLを送り、事前に予診票とお薬手帳の画像で送ってもらうことで、受診前にワクチン接種の可否や予診票の記載不備、経過観察時間の推測ができることで対応しました。さらに実務的には、ワクチンの分注や服用している処方薬を地域の薬剤師に、ワクチン接種は訪問看護師にご協力頂き、多職種・多法人の連携で行ったことで、日常診療に大きな影響を与えることなく実施するに至っている。新しいテクノロジーを取り入れながら、医療用SNSによる多職種・多法人連携が可能にしたDXの1例でした。

WEB問診 SymView(シムビュー)について

SymView(シムビュー)は、医学知識が豊富な医師や看護師にしかできなかった高度な予備問診を簡易に実現する、クラウド型WEB問診システム。患者自身のスマホで来院前に問診入力することで、事前トリアージによる感染対策、および、電子カルテとの連携による業務効率化を実現します。さらに、ワクチン・予防接種予診票、検査同意書などにも幅広く活用可能。問診広場では、全国のクリニックが利用しているSymView公式問診を公開中。そのまま自院のWEB問診として利用することができます。 WEB問診SymViewは2020年度グッドデザイン賞を受賞し、医療従事者・患者双方に使いやすいシステムであると高い評価を受けました。

▼サービスサイト
https://www.media-cf.co.jp/service/symview/

電話自動応答システムiverについて

iver(アイバー)は、医療機関の受付業務に特化した機能を備えたクラウド型の電話自動応答システムです。一般的なコールセンターで使用されているシステムとは異なり、医療機関における煩雑時の課題解決に向け、クリニック・診療所によくある問合せ内容をあらかじめ標準メニューとしてセットされています。ワクチン接種や診療時間等、誰に対しても同じ案内をするような問合せは自動対応することで受付業務を効率化し、人が対応すべき緊急性・重要性の
高い問合せに人的リソースを集約することができます。

▼サービスサイト
https://www.media-cf.co.jp/service/iver/

たにあい糖尿病・在宅クリニック

院長    谷合久憲
診療科目  内科・糖尿病内科
所在地   秋田県由利本荘市川口字高花105−3

院長 谷合久憲 先生のプロフィール

東京都出身。社会人経験を経て、日本医科大学卒業。千葉県にて初期研修、岩手県にて後期研修を修了。

秋田県由利本荘市にある本荘第一病院、JA秋田厚生連由利組合総合病院に勤めた後、同地にてたにあい糖尿病・在宅クリニックを開業し、現在に至る。
その傍ら2014年より「NPO法人由利本荘にかほ市民の健康を守る会」のメンバーとして、摂食嚥下ケアの講習会や認知症カフェ、ホースセラピー、大学生の社会参画と障がい者の就労支援を目的としたイベントの運営など、多岐にわたる活動に関わっている。「石脇通りを浴衣で歩こう!」や「裸まいりを応援しよう!」などの町おこしイベントでは5000名の市民が集い、自然あふれる由利本荘市を堪能している!

株式会社メディアコンテンツファクトリー

メディアコンテンツファクトリーは、医療と患者をつなぐコミュニケーションサービスを全国の2000施設以上の医療機関に提供しています。WEB問診をはじめ、デジタルサイネージ、ホームページ制作サービスなどを手がけ、企画・開発・販売・運用まですべてを自社で行っています。

■ 会社名称       株式会社メディアコンテンツファクトリー(http://www.media-cf.co.jp
■ 本社                 福岡県福岡市博多区博多駅中央街8-27 第16岡部ビル5F
■ 設立                 1998年7月
■ 代表取締役      毛塚 牧人
■ 事業内容          医療コミュニケーションプラットフォーム事業/広告配信事業

■ 本件に関する報道関係者からのお問合せ先

株式会社メディアコンテンツファクトリー マーケティング本部 伊藤愛
E-mail:mcf@media-cf.co.jp

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